インストゥルメンタルに言葉が入ったならば

今まで、予約して買っていたアーティストのCDを、今回は躊躇って買っていない。

ノイズの向こう側に見える静けさ、言葉が無い故、特別な音を奏でるインストバンドだったのに、今回の新譜にはボーカルが入っている。うーん、言葉が邪魔に思えてならない。それは、絵画を楽しんでいたのに、急に、文筆家に転身したので、本読んで下さい、と言われているような戸惑い。

ただ、ボーカルが入っていない曲は、据え置き、すさまじく格好良い。煌やかな音の粒が、蒼穹めがけて螺旋を描きながら昇っていく。時々、イヤフォンから聴こえてくる心地よすぎる音に押し上げられて、わぁっ!と叫んで走りだしたくなる。通報されそうなのでしないけれど、心中いつでも走りださんばかりの血の巡り。

とはいえ、購入への一歩が踏み出せない。